武漢船舶職業技術学院

武漢船舶職業技術学院が、MiRのAMRを含むデモ用生産ラインを使用して産業自動化教育をアップグレード

武漢船舶職業技術学院(WSPC)は、海洋工学、現代製造、情報技術の分野における高度なトレーニングを専門とする、一流の専門技術機関です。

70年前に設立されたWSPCは、中国におけるエンジニアリングとテクノロジーのスキル不足に対処するために活動している、国家的なトレーニングハブです。これらのスキル不足は、中国の国家製造業人材開発計画ガイドラインで強調されており、上位10の業界のうち、人材不足が最も深刻な3つの業界は、海洋工学機器とハイテク造船、次世代の情報技術、ハイエンドコンピュータ数値制御(CNC)工作機械とロボティクスとなっています。

近年のスマート製造の継続的な開発とアップグレードにより、AMRと呼ばれる自律・協調型ロボットなどの高度な自動化技術が、造船分野でますます利用されるようになっています。

学生が習得した技術力が業界のニーズに合致することを確約するため、WSPCは、指導時に実際の生産環境をシミュレートできる、海洋部品の完全な自動化デモ用生産ラインを構築しました。

デモ用生産ラインの重要な要素として、WSPCはMiR自律型移動ロボット(AMR)を導入しました。FANUCのCRX-10iAコボットとMiR250 AMRが連携して協調型ロボットとなり、生産ラインで積み降ろしのタスクを担当しています。

タスクとソリューション

WSPCは、この高度でインテリジェントな海洋部品製造ラインを導入することで、学生のトレーニングの全体的な質を向上させるとともに、新しい生産技術の研究開発(R&D)を強化することを目指しています。

WSPCはデモ用生産ラインに3つのタスクを設定しました。まず1つ目は、「教師や教授のための研究開発拠点となること」です。2つ目は、「学生が設計、展開、フロントエンド機器の操作を習得できるようにすること」です。そして3つ目は、「中国中央部全体を網羅する教育・科学研究拠点となり、造船従事者にスキル向上の機会を提供すること」です。

シミュレートされた製造環境で稼働するMiR250 AMRとFANUCのコボットは、デモ用生産ラインに沿って物流タスクを完了する役割を担い、様々な停止地点間で材料やスペアパーツをスムーズに配送します。

製造実行システム(MES)が注文を出すと、MiR AMRはフルアクションモードになります。まず倉庫から建築資材を集め、それを後続の生産プロセスで使用するために提供します。MiRとFANUCが開発した協調型ロボットは、CNC機械とシームレスに連携し、様々なピッキングおよび梱包タスクを実行できます。

強力なMiR AMRソフトウェアは、生産ラインのデータをリアルタイムに収集し、技術者にとって便利で、より価値のあるものにします。そして、角度や位置などの様々な情報を分析し、バーチャルな3次元モデルに適用することで、デジタルツインを作成して、情報管理を一元化し、ロボットを導入してリアルタイムの最適化を実現できます。

Wan Fang

Beijing FANUC Electromechanical Co.、シニア開発エンジニア

MiRがソリューションに付加価値を与える方法

MiR AMRとその技術的価値

WSPCのデモ用生産ラインを構築することは、様々な機械と自動化技術の緊密な統合、および製造プロセス全体にわたる複雑で高精度な機能を必要とするため、簡単な作業ではありませんでした。そしてこれは、この生産ラインで導入する自動化技術の安定性が極めて重要となることを意味します。WSPCは、運用性能が優れていることから、MiR AMRを選びました。

Beijing FANUC Electromechanical Co.のシニア開発エンジニア兼WSPCデモ用生産ライン開発者であるWang Fan氏は、次のように述べています。「MiR250 AMRは使いやすく安全で、現場環境に素早く適応できます。優れたハードウェア設計のおかげで、MiR AMRは生産ラインの各ステーションとシームレスに接続します。さらに、強力なMiR AMRソフトウェアは、生産ラインのデータをリアルタイムに収集し、技術者にとって便利で、より価値のあるものにします。そして、角度や位置などの様々な情報を分析し、バーチャルな3次元モデルに適用することで、デジタルツインを作成して、情報管理を一元化し、ロボットを導入してリアルタイムの最適化を実現できます」。

MiR AMRとその研究開発の価値

情報ミラーリングモードでサポートされたデモ用生産ラインを通じて、WSPCの学生は製造プロセス全体のトレーニングを完了できます。

WSPCの機械工学部副学部長であるZhou Yu氏は、次のように述べています。「AMRとコボットの操作方法の学習から、機器構成スキルの習得、ERP(企業資源計画)発注、MES発注、そして各生産ユニットでの処理タスクの完了にいたるまで、当校の学生はこのデモ用生産ラインを使用してサイクル全体にわたりインテリジェント製造を実践し、真の技術人材として卒業することができます」。